パキポディウム・グラキリスの国内実生株
《グラキリスの実生のすすめ》
最近塊根植物愛好家の中でも特に人気のパキポディウム・グラキリス。
僕自身も種から実生で育てています。
現地球のような丸っこい姿になるにはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ塊根
部が太ってきて非常に可愛らしく愛着があります。そんな魅力的なパキポディウム・グ
ラキリスの基本情報を以下にご紹介。
植物基本情報
よく自生地から採取してきた現地球がよくオークション等でも高額で取引されていま
すが、最近は種をまいて国内実生株を栽培している人や実生株の出品も多くなってきた
ように思います。そんな我が家の実生株の成長記録です。
一年目、発芽して二週間ほどの生まれたて赤ちゃん苗
その年の冬、生後4ヶ月で少し塊根植物っぽくなってきた様子。
種まき後、二年で小指の太さに成長。
種まき後4年の苗。塊根部も太ってきて風格が出てきましたね。この株はタコ型に進化
しました。
前の画像の株の一年後です。今年は初めて緩効性肥料をやり、そのせいかは分からない
けどパンプアップし貫禄が出てきました。カワイイ。
今後も成長が非常に楽しみです。
どうです?少しずつ塊根部が太り成長していく姿が愛らしくてたまりません。
以下に簡単な栽培する上でのポイントをご紹介。
直射日光にガンガン当てる
自生地のような丸っこい株にしたいならできる限り直射日光下に置いて、厳しく育てま
しょう。風にも当てられると尚最高です。屋上がぴったりかもしれないですね。ただ発
芽したばかりの赤ちゃん苗を真夏の強光にさらすと葉が焼けたり萎れたりするので注
意。
容器はプラ鉢よりも素焼き鉢がオススメ
これは僕の栽培している上での感触ですが、プラ鉢に植えた株より、素焼き鉢の株の方
が塊根部の太りがよく、丈夫に育っている傾向があります。自生地では岩の隙間にしが
みすくように生えているので多孔質で根が呼吸しやすい素焼き鉢の方がパキポディウム
には合っている為と考えています。ワイルドに雨ざらし管理するなら真夏の蒸れも大敵
なので蒸れ対策には素焼き鉢がオススメ。
野外で雨ざらし管理するときは鳥よけ必須!
発芽間もない小さな幼苗はぷにぷにしているためか、鳥から見ると芋虫等、餌に見える
ようで、野ざらしでおいて置くとたまにムクドリ等の野鳥に苗をひっこぬかれていたり
(引っこ抜くだけで食べない)するので小さい苗は必ず鳥が侵入できないようネットを
張るなど、対策しましょう。
我が家では、目の大きいきゅうりネットを上部に垂らすように一部張るだけで鳥
のいたずら被害は一切なくなりました。ただネットは日光浴の妨げになるので、周囲を
囲むように黒テグスをまいても鳥の侵入をふせげます。
まとめ
すでに完成されて万年姿がほとんど変わらない現地球と違い、実生株は日本の気候にも
順応して育てやすく時間をかけて年々塊根部が膨らんでいくので成長する楽しみもあり
ますね。 今回はパキポディウム・グラキリスの実生株の紹介でした。